剥離剤について
弊社の剥離剤は「はくれ~る」と「はくれ~るECO」の2種類があります。
「はくれ~る」の特徴は溶解が早く作業性が非常に良い製品であり、「はくれ~るECO」は塩素系有機溶剤(ジクロロメタン)を含まない環境に考慮した製品です。
この2種の剥離剤は、主に石綿含有仕上塗材に対して飛散を防止しながらアスベストが除去出来ることで非常に有効です。
刷毛やローラーを用いて塗材面に塗布するだけで作業が容易であり、厚生労働省の石綿飛散漏洩防止対策徹底マニュアルには、「粉じん飛散防止に関し隔離措置と同等の措置と判断できる工法」として、剥離剤を併用した手工具ケレン工法が挙げられており、ディスクグラインダーなど電動工具を用いたレベル1対応の除去作業ではなく、レベル3対応で除去作業を行うことが出来る為、人体に対しても安全かつ費用の負担も軽減が期待出来ます。
それぞれ環境や現場の条件に合った製品を選択しご使用下さい。
※建築用仕上塗材とは、建物の内・外壁及び天井の表面に、美装又 は下地の保護を目的として吹付け、ローラー塗り、こて塗りで凹凸模様やゆず肌模様などに仕上げられる材料です。
その施工仕様は、下塗り・主材塗り・上塗りの工程が基本となっており、仕上塗材中の石綿は塗膜のひび割れや施工時のダレを防止するために、主材と下塗り及び下地調整材に含まれるとされています。
アスベスト含有調査を行い、どの層にアスベストが含まれているかを調べることが重要で、その結果により工法の選択が異なりますので御注意下さい。
はくれ~る
建築用塗膜剥離剤
- 塗膜を容易に除去できます
- 塗膜剥離後の水洗い不要
- 膜状に剥がれるので処理が楽
- 不燃性
【ご使用方法】
①予備試験
剥離する所の旧塗膜に「はくれ~る」を塗布します。 5分間隔でケレン工具等の剥離作業を実施し、最もよく剥がれる時間を決めます。 (旧塗膜の種類、膜厚、劣化程度、素地の種類と状態、気象条件などの違いにより剥離条件が異なります。)消防法 | 非該当 | |
労安法 | 特定化学物質 | |
PRTR法 | 該当 |
②養生
被覆養生
塗料類及びゴム、プラスチックを軟化、膨潤、剥離させますので剥離箇所以外は、ポリエチレンフィルム粘着テープ等で被覆養生して下さい。
シート養生
風向きによっては剥離剤の飛散が植木、自動車等にかかる場合がありますので、シート養生して下さい。
その他
換気口、空気取入口も剥離剤の蒸気を室内に吸い込む恐れがありますので、適切なフード養生をして下さい。
塗膜種類 | 薄塗材(樹脂リシン) | 複層塗材(アクリル系吹付タイル) | 厚塗材(樹脂スタッコ) |
---|---|---|---|
塗布量 | 0.3~kg/㎡ | 0.5~kg/㎡ | 1.0kg/㎡ |
放置時間 | 10-15分 | 15-20分 | 20-30分 |
③塗布作業
塗布は中毛ウールローラー、刷毛を使用して下さい。
④剥離・ケレン作業
塗布後しばらくして、旧塗膜が軟化膨潤してきたら、ケレン作業して下さい。
取扱いは、下記の注意事項を守って下さい。
- 使用時には、保護手袋・保護眼鏡・前掛・ガスマスク等を使用して下さい。
- キャップを開ける時に、ガスが噴出する事があります。
顔を近づけないように徐々にキャップをゆるめガスを抜いて下さい。 - 不燃性ですが、第二種有機溶剤に該当する溶剤を使用しています。
有機溶剤中毒予防規則に従ってお取り扱い下さい。 - 作業中、特に屋内では換気を十分に行って下さい。
また、溶剤のガスは空気より重いので、使用している所より下にいる人にも有機溶剤取扱中である事を通知し、表示も行って下さい。 - 取扱中、万一皮膚に付いた場合はすぐに拭き取り、水洗いを行って下さい。
- 作業場所やその周辺に対して、飛散や接触する範囲にはポリエチレンフィルム等で養生を行って下さい。
- 直射日光や車内など高温となる場所には放置しないで下さい。
- 通常の保管状態で半年以内にお使い下さい。
なお、使い残しは元の缶に戻さないで下さい。 - 廃材を排水溝や河川、土中等に流さないで下さい。
- 廃棄処理は特別管理産業廃棄物で処分して下さい。
はくれ~るECO
環境対応型建築用塗膜剥離剤
- 従来の塗膜剥離剤で採用されている塩素系有機溶剤(ジクロロメタン)を使用しておりません。
- アスベスト含有塗材に対して、飛散防止しながら剥離できます。
【ご使用方法】
予備試験(適正確認)
塗膜の種類、構成、塗替回数、劣化状態、気象条件により仕様が異なりますので、必ず確認して下さい。 (標準塗布量:0.5kg/㎡) 予備試験は可能であれば数か所で行うことが望ましく、本施工と同様の手順で行って下さい。消防法 | 指定可燃物:可燃性固体類 | |
労安法 | 非該当 | |
PRTR法 | 非該当 |
【本施工】
養生
拡散防止の為、施工箇所に養生シート・飛散防止ネット等を用いて養生して下さい。
塗布
拡散防止の為、施工箇所に養生シート・飛散防止ネット等を用いて養生して下さい。
放置
下記放置時間を目安及び予備試験で確認した時間、季節や気温を考慮して、軟化状態になるまで放置して下さい。
剥離・ケレン作業
塗膜が軟化状態となったら、スクレーパー・ケレン棒・ワイヤーブラシ等で剥離除去して下さい。
塗膜種類 | 薄塗材(樹脂リシン) | 複層塗材(アクリル系吹付タイル) | 厚塗材(樹脂スタッコ) |
---|---|---|---|
塗布量 | 0.3~kg/㎡ | 0.5~kg/㎡ | 1.0kg/㎡ |
放置時間 | 6~24時間 | 6~24時間 | 12~24時間 |
産廃処理作業
塗膜や剥離剤等はビニール袋等に入れて、法令・条例に従って処理して下さい。
- 取扱い作業は火気のない所で行って下さい。
- 駅が体に付くと危険な為、作業時には保護手袋、保護眼鏡を着用して下さい。
- 液が直接皮膚に触れないよう、十分注意しながら作業して下さい。
- 使用中は風通しの良い場所か、十分な換気を行って下さい。
- 取扱い後はよく手を洗って下さい。
- 使用した器具は乾かないうちに水や溶剤で洗浄して下さい。
- 作業場所やその周辺に対して、飛散や接触する範囲にはポリエチレンフィルム等で養生を行って下さい。
- 直射日光や車内など高温となる場所には放置しないで下さい。
- 通常の保管状態で半年以内にお使い下さい。 なお、使い残しは元の缶に戻さないで下さい。
- 廃材を排水溝や河川、土中等に流さないで下さい。
- 廃棄処理は特別管理産業廃棄物で処分して下さい。